みなさんには、小さい頃から大切にしてきたものはありますか?
今回ご紹介させていただく物語は、自分の成長とは逆に、小さくなっていく毛布と女の子のお話です 😊
赤ちゃんのジェインは、ふんわりしていて、温かなピンクの毛布が大好きです。
毎朝、ミルクを飲む時も、遊ぶ時も、お昼寝の時も、いつもこの毛布と一緒。
この毛布があると、安心してすやすやと眠ることができました。
ジェインの成長とともに、毛布は擦り切れて小さくなっていきます。
それでもどんな立派な毛布よりピンクの毛布が大好き。
ある日、きれっぱしのようになった毛布を窓際に置いておくと…
小鳥が巣作りのために糸を一本引き抜いて行きました。そしてまた一本…。
寂しがるジェインにお父さんが、
「ジェインが心の中で毛布のことを思い出すと、毛布はまたジェインのものになるんだよ。」
と、言葉をかけます。
ジェインは、どこかで暖かい毛布の中で、気持ちよく眠っている小鳥の赤ちゃんがいると思うと…
自分が大きくなって、毛布がいらなくなったことを本当に嬉しく思うのです…。
子どもにとって、大きくなることって、嬉しい時も寂しい時もあって、その小さく繊細な心で感じながら、時を重ねて成長しているのですね 😌💕
愛と満足に満ちると、自ら一歩を踏み出す ✨
その過程を、
物語の中で、
子どもの感情を取りこぼすことなく、
丁寧に描いているように感じます 😌
読むタイミングによっては、子ども自身が、ジェインと自分を重ね、大切な物を失ったようで悲しい気持ちになるかもしれません 😥
そんな時は「今」のその気持ちを大切に、ジェインのように毛布から卒業する頃に再読するのもいいかもしれませんね 🤗
文責:田場 依子
作 / アーサー・ミラー 絵 / アル・パーカー 訳 / 厨川圭子 初版 / 1971年 出版 / 偕成社
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