🎶『わらべうた』=『音楽療法』⁉

【だるまちゃんからの豆知識】

 あっぷっぷの活動(療育)内容は、あまり難しい言葉を使った説明をしていません。では、『○○療法』と書かれていないからここではしていないのか?・・・あっぷっぷでは、専門用語を知らない人にも容易にわかってもらいたいので、あえて使っていないんです。

子どもにとって音楽は親しみを持ちやすく、非言語表現であることで受け入れられやすいと考えています。また、発達障害のある子ども達にとっても、リズムに合わせて動くこと(例:リトミックなど)に興味を持ったり、音楽を通して良い刺激になることが多いと考えています。

楽 療 法効 果
  1. ソーシャルスキルの獲得 ※ 『ソーシャルスキル』→人が社会で生きていくうえで必要な技術
  2. 発声・発語を促す
  3. 運動機能を促す
  4. 自己表現力、想像力の向上

① 音楽療育の中で、他の人との関わり方や協調する必要性などを肌で感じられるような環境を作り、ソーシャルスキルの獲得を促します。例えば『ルールを守る、挨拶をする、他の人の気持ちを考えながら会話をする』などがあります。本来であれば、このソーシャルスキルは人との出会いや関わりの中で無意識に身につけていくことが多いと考えられていますが、発達障害のある子どもの場合、ソーシャルスキルのスムーズな獲得が難しいとされているようです。

② 発声や発語を促すための1つとして、歌や音楽を聞いたり歌ったりすることで発声や発語に繋がっていきます。その選択する歌や音楽をあっぷっぷでは『童謡』ではなくあえて『わらべうた』を取り入れています。『わらべうた』は、『童謡』と違い音域が狭く、子ども達がすぐにマネしたり口ずさむことができ、また心地良くリラックスした気持ちになれるという特徴があります。わらべうたにより、『言葉・音楽・動き・遊び』を一体化することで、同時にそれぞれの発達を促すことに長けているとも考えています。

わらべうたの 効 果

わらべうたには歌うだけでなく、動きがあったりルールがあります。
歌や音楽に触れることで、耳からの感覚を刺激したり、体を動かしたり触れ合ったりすることで全体の感覚をさらに刺激することや、ルールを守る社会性も養うことにもなります。「心の教育」として人の声を聞くことや、肌の触れ合いによって心を通わせることを基本と考えています。その中で主にわかりやすい効果としてご紹介します。

  1. 言葉・数の概念が身に付く
  2. 運動能力・リズム感を高める
  3. 社会性・認知機能の発達を促す
  4. 人との触れ合いを通じて愛着形成できる
  5. 自己肯定感を高める

わらべうた の 種 類 』

  • 数え歌
  • 絵描き歌
  • 手遊び歌
  • ふれあい遊び歌
  • てまり歌
  • 子守歌
1. 言葉数の概念 が身に付く

わらべうたの歌詞は、口真似がしやすいものや言葉遊び、数を意識した歌詞が多くあります。この特徴を活かして、繰り返し行うこと発語を促したり、数の概念感覚的に身に付けることができます。さらに、日常生活の中で使われる言葉や動きが出てくるので、遊びながら生活の基本を学ぶきっかけにもなります。

2. 運動能力リズム感 を高める

「うた」の中にはリズムがありますが、わらべうたには他の子どもと合わせてリズムを取るような遊びがあります。周りと合わせることが苦手でも、繰り返し行うことによって周りに合わせることやその時のリズムに合わせるといったことを身につけることができるのが特徴です。また、手をあげたり、片足で立ったり、ジャンプをしたりと様々な動きの要素があります。普段使わないような体の動きを遊びながら刺激し、成長を促すことができると考えています。

3. 社会性・認知機能の発達 を促す

わらべうたは一対一で行うものだけでなく、他の子どもと関わりながら遊ぶものもたくさんあります。わらべうたの中のルールを守ることで社会性が身についたり自分と他者との関係性を認識すること認知機能の発達を促したりすることができると考えています。

4. 人との触れ合いを通じて 愛着形成 ができる

わらべうたでは手を繋いだりする直接的な触れ合いや、遊びの中で心を通わせるような触れ合いがよくあります。わらべうた暖かいリズムの中で肌や心を触れ合うことで、子どもの愛着形成をすることに繋がっていきます。

5. 自己肯定感 を高める

わらべうたは、その場にその子がいないと成立しないような遊びです。
わらべうたを通じて「自分がいる」というのを認識し、それを他の人から認められこと自己肯定感を高めることが期待できます。繰り返しわらべうたを行なっていくと子どもの中で好きなうたや遊びが出てきます。子ども自身がうたを口ずさんだり、自ら遊びを「やりたい・こうしてみたい」といった自主性が出てくるとも考えられています。その自主性が認められることにより、成功体験に繋がり自己肯定感を高めることになります。

あっぷっぷの活動内容は、『○○療法』と書かれていなくてもいろんな療育が基本になっているんですよ。ここだけの話、あっぷっぷの管理者も『保育音楽療育士』の資格を持っています。そのうち体験談を聞いてみたいですね…。

文責:だるまちゃん

参考文献

  • 保育と音楽-乳児の音楽環境としての「わらべうた」の考察-   秋山 治子
  • 幼児教育におけるわらべうたの教育的意義     尾身 敦子
  • 幼児教育におけるわらべうたの意義と指導法~コダーイ・メソッドに鑑みて~   室町 さやか

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